素朴で楽しい映画-「セロ弾きのゴーシュ」 [映画]
宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」のアニメ映画を観ました。
市民会館の小ホールで、息子やお友達と。
上映の前にスズキメソードのチェロの先生が、
作品にまつわる曲を何曲か弾いてくださいました。
実際の演奏を聴いてから作品を観ると、
とてもイメージが沸きやすく、身近に感じられました。
前日に文庫本を息子に読んで聞かせました。
絵がないと眠くなってしまうかとも思いましたが、
6才の息子は耳をそばだてて良く聞いていました。
1才の娘は全然ダメでしたが。。。
絵本とは違って、文字のみの読み聞かせもよいものだなと思いました。
10日後に本番を控えた楽団の練習中。
みんなのまえで楽団長に「なっとらん!」と怒られるゴーシュ。
家に帰って猛練習です。
その練習中にいろんな動物がやってきます。
ゴーシュは最初は練習を邪魔をする動物に腹をたてているものの、
つきあっていくうちに感情表現(ネコ)やリズムの刻み方(カッコウ)、
具合の悪い楽器をうまく鳴らす方法(タヌキ)など、
苦手な部分の効果的な練習へとつながっていきます。
演奏会やアンコールでの独奏が成功した後、
実は動物達にヒントをたくさんもらっていたことに気づくのです。
畑を耕しながら水やパンや野菜で生活しているゴーシュ。
動物たちとふれあいながら真摯に音楽と向き合い、
ひたすら練習を重ねるゴーシュの姿は、
立派な練習室に、手入れの行き届いた楽器、有名な先生。
クラシック音楽を極めるためにはお金がかかる。。。
というイメージを覆してくれます。
どんな状況にあっても、音楽を愛し、
人(動物?)の話に耳を傾けて、ひらすらに練習すること。
そして上達してみんなにも喜んでもらうと、
どんなに嬉しい気持ちになるか。
音楽との向き合い方の一つの方法を見せてくれました。
ゴーシュの環境と演奏演目について。
アニメ作品中では「第六交響曲」には
まさにベートーベンの田園が使われていましたが、
原作ではベートーベンとは書かれていないんですね。
でも曲と情景はぴったり。
やっぱり原作も田園を元に書かれたのでしょう。
1982年に作られた古いフィルムを使用した
素朴なアニメでしたが、
原作に登場する実在しない楽曲が
オリジナル作曲で披露されていたり、
当時の町並みや映画館など、
原作を読んだときには想像していなかった部分が、
映像化されていて、
イメージが大きく膨らみました。
子どもも大人もみんなで楽しめる
素敵な映画でした。
はじめまして。
宮沢賢治、いいですね。
会社の工場が岩手県にあり、よく行くのですが、
この前思い切って私のほうで仕事を金曜にセットし、
そのまま泊まって、一日花巻で宮沢賢治しました。
宮沢記念館がとてもよかった。
彼と妹さんが使ったチェロとヴァイオリン
なんだか、その前を離れがたくなりましたね。
どんな音色だったんでしょうか・・・・・
また訪ねたいところです。
ではまた。
by 四季歩 (2009-07-23 20:17)
四季歩さん、コメントありがとうございます。[わはっ]
著者のゆかりの地などを訪ねると、
触れた作品に色や香りがつくようで、
より身近に感じられるようになりますよね。
宮沢賢治と妹さんが使用したチェロとヴァイオリンを
目の前にしたのですか!
是非その音色を聞いてみたいものですね。
わたしも行ってみたいです、宮沢記念館。
by mokekek (2009-07-26 00:05)
あ~、すごい偶然です!
先月、ちょっと必要があって「セロ弾きのゴーシュ」に関して検索中に発見して動画サイトで見てしまいました。
原作そのものとは多少違いますが、なかなか良いアニメ映画だと思いました。
by Cecilia (2009-07-29 08:15)
CeciliaさんNice&コメントありがとうございます。[わはっ]
動画サイトでも見られるんですね!
63分という短いアニメでもありますし、
PCの小さい画面でも内容は十分わかりますね。
でも映画のスクリーンでみると、
古いフィルムなのでキズなどがありますが、
それがまた味わい深く、よかったですヨ。
by mokekek (2009-08-01 01:01)